4/29の日曜日、渋谷のヒカリエでナガオカケンメイさんが参加するトークイベントがあるということなので行ってきました。会場はヒカリエの8Fにある「8/」のクリエイティブスペース。
8/ 会場はここ |
テーマは「日本と地域とデザイン」。
ヒカリエはオープンしたばかりで話題のスポットだからある程度の混雑は予想してたのですが、やっぱり混んでました。予想していたとはいえ、混んでいるところは苦手ですねえ。
なにやらヒカリエ入場行列もあるって聞いてましたが、現地に着いた時にはその行列はなかったです♪
イベント1時間前に100名までの整理券配布が会場であったのですが、ちょっと遅れていったところ整理券は84番でした。ちょっと危なかった。
ヒカリエは地下鉄の渋谷駅直結でいいですね。人ばっかりの地上を歩かないで済むんです。
ざっくりと気になったところをまとめたいとおもいます。
トークイベントはナガオカケンメイさんだけではなく、
ランドスケーププロダクツの中原慎一郎さんと2人です。
「地方らしさ」を大切に。
AppleはiPhoneなどの裏に「Designed by Apple in California」と書かれていますよね、そんな感じで「地方」を大切にしていきたいとのことでした。
ということは例えば「Designed by ○○ in Osaka」みたいな感じですかね。
東京のデザイナーだから偉いとか、そういうのではなく、そのモノがデザインされる環境を大切にしようということですね。環境が違えばデザインだって違ったもの
になるはずですから。
東京が1番、という考え方ではなく、地方でのデザインを考えていきたい、ということですね。
日本文化、地域の良さを発見した人がうまく伝えていけるかどうかが大切。
伝統工芸が後継者の不足などで消えかかっている件については、自分が良いと思ったモノやコトをうまく周囲に伝えていけるかどうかが大切。
直接ビジネスに直結することではなくても、周りに「アレいいよね」とか「あの商品ステキ」とか伝えること、話題にして広めることが規模の大小を問わず必要ですね。
伝えた上でビジネスとしてやっていけるのであればそれが理想的。「○○職人」になるのではなく「伝統工芸プロデューサー」みたいな人が必要なのかもしれません。
「コミュニティ・プロダクト」というありかた
伝統工芸品などを大量生産してばらまくのではなく、ちゃんと使う分だけ生産して普段の生活の中で使っていくという活動も大切。
例えば伝統工芸品Aがあります。
そしてAを欲しい、作ってみたい、使いたいというコミュニティがあるとします。
そのコミュニティの中でAを実際に作り、メンバーでシェアしたり、売ったりします。実際に売れればその資金でまたコミュニティ内で作ったり、売ったりという活動に結びつけていく。
そんな自立したコミュニティが、アメリカなどではすでに存在しているそうです。
こういう考え方っておもしろいし、多様な価値観であふれている今の時代にぴったりな感じしますね。
すでにどこかにありそうですね、こういうコミュニティって。
まずは自分のところで完成させること。
ナガオカケンメイさんが地方で講演などしていると必ず「どうやって東京に進出したらいいのか」という質問がでるそう。それに問題を感じているのだそうです。
東京に店を出したからといって、売り上げがあがってどうにかブランドもできるだろうと考えているようなのですが、そこが間違いなのだ、と。
まだ地元で完成もしていないのに、その状態で東京に出店しても一時的なものにすぎないのだそうです。実際に撤退する企業がかなりあると実感しているみたいですね。
まずは地元で完成させて、
それから東京進出を考える。
これは日本企業にもそのまま当てはまる考え方。
グローバルで!という流行に惑わされないで、まずは自分のところで完成させることからやらないと海外に打って出ても結果はたかがしれている、と。
グローバルよりも、まずはローカルで、
ということですね。
消費者も目利きになろう
今までは企業が作る大量生産で安価な商品を買って、使えなくなったらまた別のものを買って使う、というサイクルでした。
そうではなく、安価ですませるところは安価に済ませて、自分がこだわりたいところには、ちゃんとお金を払い、メンテナンスをして長く使うというサイクルに消費者が移っていくべきだという意見がありました。
これには賛成。
企業は、そのためにはメンテナンスも考えた商品づくりや体制を考えないといけないですよね。アフターフォローがない商品がすさまじく多いので、気に入ったものを長く使おうと思っても無理な場合ってありますから。
自分では気に入ったモノは長く使いたい派なので、こういう考え方は大好きです。とはいえ消費者だけではこういうスタイルを実践するのは難しい。
高付加価値の商品を作ろうとする企業はメンテナンスも含めた商品開発をぜひやってほしいものです。
1時間という短い時間でしたが、2人の空気感は独特でしたね〜。気取ってない感じが親近感わきます。
途中に地震がくるハプニングもありましたが、人混みをかき分けてきたかいは充分にありました。
時間をつくって「d47 MUSEUM」の展示を観たいと思います。
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