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はやぶさ地球帰還1周年記念講演会

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6/12に講演会があったので行ってきました。
あれからもう1週間たってしまいましたが、思ったことをまとめておきます。
会場がものすごく暑かったことを覚えてますねー。あと家族連れも予想より多かったです。はやぶさ人気の広がりを感じました、いいことですねー。

始めのほうにJAXA月惑星プログラムグループの細田さんの講演がありました。本人は無茶ぶり講演だと言ってましたが、笑いたっぷりにはやぶさプロジェクトを振り返ることができました。リポD話も登場してましたね。
「はやぶさ2」プロジェクトの吉川PMの講演では「はやぶさ」プロジェクトの意義、残してくれたものなどを聞くことができました。
「はやぶさ」が帰還後に数多くの賞を受賞していたことには驚きました。期間前にも受賞していたようですが、その数は帰還後に比べたらほんの僅か、ひとつの科学プロジェクトの成功がこれほどの影響を社会に与えるというのはすごいんじゃないかと思いました。特に科学とは縁遠いはずの人たち、子どもたちにも影響を与えているというのが素晴らしいです。

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今回の講演会でおもしろかったのは、科学的な成果を振り返るだけではなかった、ということ。
オープニング、エンディングはアーティストが登場していたし、講演会のプログラムに「はやぶさの物語と日本人の心」というパネルディスカッションが設定されていました。

なかでも「なぜ、はやぶさはこんなにも日本人の心を打つのか」というテーマでのやりとりが盛り上がっていたように思います。もうだめかという苦難を乗り越える、擬人化、やっと帰還したと思ったら大気へと消えて行くという自分の生死をかけて使命を全うするという生死感など、日本人の心に響く要素を「はやぶさプロジェクト」が持っていたからここまでのブームとなったのではないかという話が繰り広げられていました。
ブームなんてマスコミが作ったものという人もいるけど、実際マスコミが動きだしたのは「はやぶさ」が帰還してから。その前から多くの人が「はやぶさ」運用に注目していたのは事実ですからね。ま、マスコミのおかげで広く一般にも「はやぶさ」プロジェクトの感動を伝えることができたのも事実ですよね。子どもにもその感動が伝われば科学への興味がわくというもの。こうなったらどんどん伝えていってほしいものです。

「はやぶさは歴史にのこるか。」ということも議論になっていました。今は模型とか、映像とかいろいろでているけれど、もっと「はやぶさ物語」ということで文学として書籍のカタチで出てくれば世代を超えて語り継がれていくだろうという意見もありました。
もうすでに「親子」という世代を超えていい影響を与えている「はやぶさ」現象があるので、これから科学の教科書なんかに登場して歴史に残っていくんじゃないかと思ってます。

エンジニアのゲスト・パネラーにとっては「はやぶさ」は金字塔ではない、とのこと。技術的にも、ミッションとしても必ずはやぶさを超えるものはでてくるので、あくまでもここからがスタートにすぎないと強く思っているという。
確かにブームで終わらせるのではなく、「はやぶさ」がスタートになってその先が大切ですよね。「はやぶさ」が太陽系大航海時代の幕を開けた、と後に語られるようになることを期待しています。
いままで科学に興味がなかった人が、「はやぶさ」をきっかけに宇宙や科学に興味をもち、科学プロジェクトを応援するようになったり、子どもたちからは未来の科学者、技術者が大勢でてくるようになっていけばいいな。

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ラストの川口PMの話は何回か聞いたことありますが、やはり分かりやすく感動するものがありました。今度は別のバージョンの話も聞いてみたいように思ったり。ちょっと欲張りかな。でも、そろそろ別の話を期待せずにはいられません。
期待して待ちます!

はやぶさ映画が公開されていけば「はやぶさ」ブームはもっと盛り上がっていくのでしょうか、ブームでは終わらない「はやぶさ物語」になっていくのでしょうか、まだまだ注目ですね。
そんな中でレゴ「はやぶさ」も商品化決定の知らせがくればいいな、と願っています。