日常

「日本とドイツの美しい本2006」

印刷博物館にて開催されている企画展。
2007年11月11日に同博物館でデザイントークがあったので、ついでに観てきた。
せっかく出かけるのだから時間は有効に活用しないとな。
その名の通り日本とドイツで開催された美しい本コンクールで入選した書籍を紹介している。29点のデザインに優れた本が展示されていて、実際に手に取って眺めることができるからうれしい。
表紙だけ、図版だけといったビジュアル展示ではなく、あくまで物質としての本を観ることができるのは非常に意味深いことだと思う。ビジュアルはもちろん、重さ、紙質、大きさなどが造本コンセプトにそって調和しているのを感じられるのはいい勉強になる。
コンクールで入選するには、相当に磨きこまれたコンセプトと技が必要のようだ。アーティスティックなビジュアルやタイポグラフィが優れているというだけでは、ダメだ。本の内容から導きだされた造本コンセプトにそって判型、紙などのマテリアルと表紙、本文組などのビジュアルデザインがシナジー効果を生みだしていなければならない。
若干コンセプトに合わない演出もあったような気もするが、見事なシナジー効果を感じることが出来る。錬られたコンセプトにそってデザインされた書籍は、キレイだったな。
こうした洗練されたデザインを実際に手に取って観ることができてよかった。
有意義な企画展だ。