日常

JAPANブランド・エキシビジョン

JB

東京デザインセンターで行われた「JAPAN BRAND」の展示会。
地域に根付く伝統的な技術や素材を活かして、世界に通用するブランドの確立を目指すといった主旨だ。
個人的にもこうした動きはかなり大事でこれからもっと注目していいものだと思っている。大企業ではこういった動きは無理なので、やはり地域の中小企業ならではのものになっていくのだろう。もともと、こうした伝統的なものは大量生産に
向いていないだろうし。
そこでデザインの力は大きな意味をもってくる。
日本の伝統技術や素材を紹介するだけではなく、一貫したテーマのもとにデザインされたモノで訴えかけなければ、眼の肥えた日本の消費者には見向きもされないに違いない。「ああ、こういうこともできるのか、スゴイ」だけで終わってしまうキケンもある。
良い例として、会津塗とデザイナー塚本カナエのコラボレーションでうまれた「BITOWA(ビトワ)」ブランドがある。
伝統美を引き出すデザインは「ホテルライクで上質な生活の提案」というコンセプトで発信されていた。
やるならば、ここまで練り込んだものでなければならないだろうな。
他にも全国の7割の香を生産する淡路島が送り出す香のブランド「あわじ島の香司」。京都の伝統美を活かした「KYOTO PREMIUM」。ダクタイル鋳鉄法で厚さ2mm以下なのに丈夫な鋳物を実現させた「KAWAGUCHI i-mono」。フェラーリのデザイナーとして有名な奥山清行をデザイナーとしてむかえ、山形の伝統工芸とコレボレーションした「山形工房」。ここが送り出したプロダクト「ティーポットMAYU」なんかはかなりほしい。佇まいがなんともキレイだった。お酒のためのデリを提案する「酒楽創菜」は大分の食材・ハーブなどを使ったその世界観を提案するということでおもしろい試みだとおもった。パッケージデザインもよくできており落ち着いた伝統的でアダルトな雰囲気が伝わってくる。
こうした試みは、かなり好きなほう。
ただ、どうやって広めていくのかが大切なんだろう。いくらいいものであっても知ってもらわないことには浸透していかない。
どういうコンテキストで発信していくのか、今回のような展示会もいいけど、なにか他にも必要だろう。
せっかくの日本文化、どうやって伝えていくのか。
課題は残る。