展覧会

”これも自分と認めざるをえない”展

ようやく行ってきた。終了間近なので混むことを予想して会館と同時にいったのに、すでに列んでいる。考えることはみんな同じだな。
入り口

この展覧会は、自分の身長、体重、ふるまい、虹彩という「属性」をまずは登録するところから始まる。
ちょっとめんどくさいけど、これで展示を観るというよりは参加するという感覚になった。
たまにはこういうのもいいよ。

この展覧会の特徴として次の3つがあげられていた。

  1. 注文の多い展覧会である
  2. 見終わった数日後、たくさんの疑問が醸成されている
  3. 人間の未来の可能性と危険性の両面を示している

チケット
展示は、事前に登録したデータからその値に近い人がいればその人たちとマッチングしたり、自分の鉛筆の持ち方で勝手に組み分けされたり、視線の動きが周りに筒抜けだったりと、次々に体験していくもの。

登録した属性以外にも「指紋」「思考」「声紋」「鼓動」「耳紋」「輪郭」なんかを使った展示も。

こういう楽しい展示に自分のパーソナルデータが使われるのなら、まだいいけど、もしもこれが悪い方向に使われるなら本当に怖い。これほど簡単にデータを取られてしまうのだから。

おもしろかったのは、洗面所を模した部屋。
入ると鏡に自分が映ってなかったり、水槽の中の金魚が映ってなかったりする。自分が映っていないことに違和感を覚えるのが先か、金魚が映っていないことに違和感を覚えるのが先か、「自分」をどういう風にとらえているかに気づかされてどきっとする。
自分では金魚のほうに違和感を覚えるのが先だった。なぜかな、自分ではなかった。自分のことよりも周りのことが気になっているということなんだろうか。。。。

自分の輪郭の長さがわかる展示も面白かったなあ。何mかは忘れたけど意外に長かった気がする。

最後には企画展をディレクションした佐藤雅彦さんへの手紙を書いておしまい。
会場のポストに投稿すると、出口にある掲示板にさとうまさひこさんから返事をもらうことができる。おもてなしが行き届いているね、こーいうところ。
手紙

パーソナルデータがある意味さらされるわけだけど、こういう展示なら次回作があればまた行ってみたい。