読書

デザインせずにデザインするたったふたつのポイント

デザインするな

なんだか矛盾しているようなこと言ってますが、
『デザインするな』という書籍からインスピレーションを受けましたので
大枠をご紹介したいと思います。

DRAFTの宮田誠さんのインタビューを軸に、内外スタッフの話も織り交ぜて編集したのが本書。
外部の目で見た宮田誠さん、DRAFTのデザイン観がざっくりつかめます。
デザインせずにデザインするポイントとして以下を心にとめておくといいかと思います。
というわけで、まとめます。

1:案件の伝えるべきイメージをとことん考え抜いて本質を捉える

非常にシンプルで当然のことのようですが、いったいどのくらいの人が実践できているのでしょうか。自分も含めて見つめ直したいものです。
宮田さんは「小手先のデザインはやめろ」という意味も込めて「デザインするな」と言っているわけですね。デザイナーやめろ!ということではないです、当然。カタチをきれいにしたければ、まずは頭の中のイメージを整理する。そうすればカタチはいくらでもきれいになる、ということを意識したいものです。

2:頭の中に思い描いたものを複写する

案件の本質を捉えてあとは、思い浮かんだものを実際に可視化すればいい、というこれまたシンプルな答え。
「デザインとは何か?」という問いに対して宮田さんが答えた言葉でもあります。そもそもこの質問に対する正解などないですし、デザインジャーナリストの筆者の経験上、注目すべき仕事をしているデザイナーは、それぞれ自分なりの答えを持っているのだそうだ。

宮田さんは個性についても独特の見方をもっていて共感できました。自分の感性は他人とはまったく違うもの、その感性に素直になれば、絶対他人とは違う表現ができる。だからこそ個性をだすには、まず自分自身を知ることだ、という考え方です。
個性が大事だとか、個性をだせとか言われてきましたが、そもそも感性は他人と違って当たり前、個性なんて誰もがもってるもの。それを活かせるかどうかということですね。

デザインのカタチよりも、信念や思想、志を先に考えていく姿勢は参考になります。志を理解することでデザインしていくものの芯がブレなくなるというのは実感できます。

巻末には作品集もありますよ、アートディレクターは読んでおきたいところですし、仕事に向き合う姿勢はどんなジャンルにも通じるものがあると思います。

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