日常

NHK『サキどり』、ホントはいろいろ撮影してました。

ちょっと文章追加しました。
なにかNHKの取材に不満なの?という感想を持った人がけっこういるかもしれないので補足です。以前に映像系の仕事をしていたので分かるのですが、こういう系の取材で撮影した映像がほとんど放送されないのは、普通。いい番組、いい映像をつくるためには、映像素材がたくさん必要なのです。なので「ロケ時間をけっこう費やしたわりには放送時間短かったじゃないか!」と怒ってるわけではないのです。

むしろ逆。

あれだけ撮影した映像のどの部分を放送で使ってくるのかが楽しみでした。レゴ・ジャパン、LEGO CUUSOOの映像素材をどう合わせてくるのか、と。

そんな視点を持って、以下から本文。

先週の日曜日、無事にNHK『サキどり』の放送が終わりました。
放送されてみるまで撮影した素材のどの部分が使われているかまったくわからない状況でみてました。
ざっくりとLEGO CUUSOOのシステム、レゴ「はやぶさ」の商品化の経緯などがわかるかな、という放送でした。消費者からの商品提案というのもいろいろ方法があるということですね~。番組内ではレゴ「はやぶさ」の時間はあまりさけず、せっかくのin81212さんのレゴ「はやぶさ」提案モデルが映らなかったりと多少残念なところもありました。紹介のために用意された時間も6分くらいと短かったですからね~、これはしょうがない。
自分のところはうまくしゃべれているところだったので安心しました。

撮影自体は10/2(日)でした、自宅ロケです。
そもそもは10/16放送の番組のテーマが「消費者発の商品開発」。そこでレゴ「はやぶさ」がその例として取り上げられることになり、提案者の話も聞きたい、ということで取材の話がきていました。10/2の時点では「他言してはならぬ」という状況でしたね~。
「はやぶさ」は映画も公開されているし旬のテーマですから、「しんかい6500」ではなく「はやぶさ」が選ばれたというわけです。
放送まで2週間くらいの時間しかなく担当ディレクターはちょっとあせっているみたいでした。これから撮影、編集、ナレーションなどやることはけっこうたっぷりありますからね。以前映像系の仕事もしていたのでそのあたりの事情は痛いほどわかります。

せっかくなのでロケを記録のために振り返っておきます。
短い放送時間だったわりに時間をかけて撮影していることがわかると思います。映像系の仕事なら当然の量ですが、裏舞台を知らない人にとっては「効率悪い!」と思うかもしれませんね。映像編集の段階で、シナリオがある程度変更されても対応できるように、いろいろと取材の段階で撮影しておくんです。映像素材が多いにこしたことはないですからね。
なので、撮影された映像はほとんどカットになります、そんなもんです。
せっかくなのでどんな撮影したのかメモしておきます。
短い放送時間でも、番組をつくる裏側ではこれだけやってるということがわかっておもしろいかも。

番組の内容は「消費者発商品開発」。プロシューマーという言葉もあり、消費者でありながら商品開発などをする人たちを、コンシューマー(消費者)ではなくプロシューマー(生産消費者)と言っているそうです。
以下にうまいこと言ってる例を引用してみます。

プロシューマーとは、生産者(プロデューサー)と消費者(コンシューマー)を合成した造語。
自分が欲しいと思う物を自ら発案して商品化したり、メーカーに働きかけていく進んだ賢い消費者のことを指す。
IT Pro「 知っておきたいIT経営用語」

なんだかかっこよさげだ!そんな例に取り上げられるとは嬉しいかぎり。

撮影は自宅ロケだったため、撮影前日の午後いっぱいを使って部屋の片づけをしたかいあり、部屋はかなりきれいになりました。こんなことでもないかぎり部屋の掃除なんてしないのでいい機会。

12:30から撮影開始、玄関からのお迎えシーンでいきなりテイク2。撮影する側にはなったことはあるけど、撮影される側なんてやったこともないので緊張しまくりでした。やはり慣れていない。
最初の入口を撮影後、カメラマン、音声さんがいろいろセッティングしている中、ディレクターとさくっと打ち合わせ。
前に取材側の仕事をやっていたことがあるので、立場が逆になるとは思ってもみなかった、そんな瞬間でした。
もうこんなことはないだろうから、どんな感覚なのか覚えておかないと~。

確か最初は仕事しているところを撮影したはず。
Photoshopで写真加工しているところは、はじめはレゴの写真だったのですが、さすがにNG。GRDの写真をちょっと加工してしぶめにしてます。
一応NHKターゲット層にも分かりやすく「ホームページなど」ということになってますが、スマートフォンのUIとかもやっていたり、iOSならプログラムも少しやってたりと様々なんですよね~。ま、今回の取材は、そこがメインではないので別になんでもいいっちゃあなんでもいいのです。けっきょくこのあたりの素材はすべてカットでした、あらら。ま、テーマに関係ないと言えば関係ないですからね。

それから、肝心のレゴを見せる場面。
おもむろに隠されているところから取り出してみせる、という演出。わざとらしくて恥ずかしいですが、番組の進行で必要なことらしいです。視聴者を引きつけるためのものですね、そんなことも狙いつつ情報を伝えていくわけですね~、番組づくりもたいへんです。

そして「レゴ」とは言えずに「ブロック」と言ってますね。NHKは商品名がNGなんだそうです。いろんな制約(時間、経費など)が番組制作にはつきものですが、これもそのひとつ。うっかり言ってしまいそうになるのをおさえつつ話してました、なかなかないチャレンジしてます。

続いて実際のモデルを見せていきます。が、部屋には見事に宇宙系のレゴしかない(笑)、シャトルとかロケットとか月面探査基地とか。
今回の撮影ではしんかい6500はなし。番組のあとで扱うようなのでここでは見せないことになってます。スペースシャトルを持ったまま語る大人。
語ってる内容はカットされましたが、レゴ・スペースシャトル「ディスカバリー」を持ってるところは放送されました。このシャトルは今では絶版になっててプレミアついてたりします。いまのところ一番のお気に入り。Amazonで売ってますがやっぱり高い。。。。
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一通りレゴのくだりが終わったあとは、LEGO CUUSOOでの提案のことを撮影。
はじめてツイッターに投稿した文をiPhoneに表示させて撮影。そして朗読。朗読がまたぎこちない感じでつらいところ。
LEGO CUUSOOの提案文も読んだり撮影しました。
なにしろカタチのないものなのでwebサイトを撮影したりするわけです。
このくだりも全部カット。ま、今回のレゴ「はやぶさ」のパートが6分くらいと考えると、こうしたプロセス部分はカットになるのでしょうね、時間がない。

そして、提案への応援メッセージを撮影。これは事前にどういうツイートが必要かを連絡受けていたました。
ツイッターのコメントから「ほしい!」というようなことを言っているツイートを事前に勝手ながら5つばかりピックアップして撮影当日にいどみました。ツイッターは一つ一つのツイートに対してパーマリンクを持っているので、そのリンクをコピーしておいたのです。
ツイートを探したのは、MomentoというiPhoneアプリ。

Momento (Diary/Journal) 2.3.6(¥250)App
カテゴリ: ライフスタイル, ソーシャルネットワーキング
販売元: d3i Ltd – d3i Ltd(サイズ: 11.1 MB)
全てのバージョンの評価: (483件の評価)

これでアーカイブしておいた自分のツイートをさかのぼって、ひとつひとつ追っていったのです。ちょっと地道な作業になりますが、当時のことがよみがえってきますね、これは。
参照したのは以下の方々。うれしいコメントありがとうございます。
しかしこれもすべてカット。時間が短いってのはつらいもんです。イメージ映像としてはおもしろいなー、と思ってましたが。

@cry1023さん

@nokigoroさん

@Ko_11_さん

@nabe111さん

@shmorimoさん

「はやぶさ」についても聞かれたが、なかなかうまく伝えられなくてもどかしい。
自分でもっているはやぶさ本もかなり限られているためそんなに迫力のある絵は撮れなかったはず。すみません。どういう例をとって「はやぶさ」を語ればいいかが、なかなかわからなかったのです。
雑誌にはさまっていたポスターを大きく広げたりして、なんだかぎこちない。。。。
この場面は声こそ入ってませんでしたが絵として放送されてました。
なにしろ「宇宙大好きな」人ですからね。改めてそう紹介されるのはちょっと照れます。広げていたポスターは以下の本に付いていたポスターです。
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そして、あらかた撮影が終わると、インタビュー。
イスに座って正面にカメラ設置、そしてディレクターに視線を合わせて質問に答えていく。
部屋の中に照明たてて、窓のカーテンは全開なので外から見た人は何やってるか謎だったろうなあ。
それにしても上手く答えられたかは、あやしいなあ。かなり答えに詰まったりしていたから。もう少し経験を積めばもっとうまく話せるんだろうけど。
比較的うまくいった部分が放送に使われていてよかったです、安心しました。

次は、静止画撮り。話にでてきた画面を単独で撮影していく。話に合わせて映像を上からかぶせたりするための素材です。これがあるのとないのとでは編集時の自由度が格段に違います、ほんとに。撮影の時間はかかりますが、こういうのをちゃんと押さえていくのがプロってもんです。

パソコンにツイッターのパーマリンクを表示させて、カメラで撮影していくんですが、Winだとモアレも出てしまうし画像が汚い。Macがあるので、MacでやってみるとWinよりもきれい。ということで、静止画はMacで撮影することに。やっぱり、きれいなんだな、Macって。ここらも時間の都合でカットになりました。

in81212さんのブログもその時に撮影。モデルの写真がいろいろ掲載されているのでそのあたりを中心に。
LEGO CUUSOOのレゴ「はやぶさ」提案ページも撮影して、映像素材もたっぷり撮りました。
それでも全カット。少しくらい提案モデルを映してくれてもよかったのに、もったいないな、と思いますが、今回の放送をみるとなかなか入れ込む隙がありませんね、これはしょうがない。

最後に手持ちのレゴをならべてざっくり撮影。
見事に宇宙系しかないから、なんかレゴではなく「宇宙押し」の絵になったなー。
でも、撮影された絵をみたらかっこよくおさまってました。
そしてこれも全部カット。ま、あの時間ならイメージ映像を流している余裕はなかったですね。

それにしてもいろいろ撮影したなー、やっぱりこのくらいないと素材としてはダメなんでしょう。実際の放映時間は長くないけど、裏側ではこれだけのことをしているんですねー。普段は作り手側なので知ってましたが不思議な気持ちでした。
緊張しながらも楽しめたのでよかった。

で、実はその次の週の10/7も追加で撮影していたのでした。まだ素材が足りないということで、再度自宅ロケすることに。すごい熱意だ。

レゴ「はやぶさ」のコンセプトモデルを自宅のPCで紹介するところ、その提案に寄せられたコメント、レゴ本社からのコメントなどを撮影。そして、それぞれ紹介した画面を撮影。
なんだかんだで2時間くらい。
画面撮影のときにスクロールしたりと細かいところもいろいろやってました。
それにしてもほぼカット(笑)。ま、そんなもんです。
使われたのは、LEGO CUUSOOのwebサイト、レゴ「はやぶさ」の紹介部分。

いろいろ撮影しましたが、実際に使われたのは少しだけ。もったいない感じしますが、そういうものです。おかげでいろいろ経験さえてもらいました。
台本などあるわけもなくその場で質問に答えていくインタビューとかは、場数がものをいうのでしょうね、分かりやすく筋道をたてて語れるようになるには経験が必要だなあと思ったり。

それにしてもこんな経験はもうないだろうから貴重な時間でした。

そういえば、『サキどり』の番組サイトに写真載ってたな。

レゴ「はやぶさ」提案ページ
in81212さんのブログ