料理はデザインだ。
食べたい物、人の好み、冷蔵庫の中身、食べる環境、時間なんかの制約のなかでメニューを企画、満足いく素材がなければ買出しにいく。素材がそろったら製作だ。基本になるレシピはあるけど、味付けは様々。中身は大事だけど、見た目も大事。食器にレイアウトして出来上がりとなる。
少しだけ頭をやわらかくして料理とデザインを同時に考えると、その用語は違っても方法は同じだと気がつく。
そんなメタファーを使って出版された本をロンドンで見つけた。
もう、衝動買いだったな。
ありそうでなかったもの、こういう本。
いわゆるデザインのネタ本なんだけど、よくだしたもんだなあ、ほんと。
マニアックな本だ、買った本人がいうのもなんだけど、まず売れそうにないよ、コレは。一般の人にはまったく意味ないし。出版社のチャレンジ精神に拍手だ。
この本、主に書籍のデザインに必要な要素のイラストが1000個以上ひたすら載っている。使う人はそこから各要素で使用するイラストを選んで組み合わせるだけでデザインが出来上がる、というコンセプト。ものすごくニッチなところをついていると思う。おれはきらいじゃないな、こういうの、むしろ好き。
この値段で手に入るのもうれしいところだ。
掲載されている要素は以下。
・Structuring Space
・Orienting on the page
・Text systems
・Ordering information
・Pictorial considerations
パラパラめくるとおもしろい。
ここにでているものをそのまま使わないで、それをもとに再デザインしても使えるから刺激にはなる。アイデアにつまったときに、いろいろ考えながらパラパラするとよさそうだ。アイデア・ソースとして使えそうな予感はする。