いまさらだけど、2005年度グッドデザイン賞が10/3に発表された。もう49回も続いているという。
3,010件の審査対象に対して1,158件が受賞。
さらにその中から「グッドデザイン特別賞」として65件が選出。
この中には、今回から設けられた「ベスト15」が含まれる。
この数は多いのか少ないのかよく分からないけど、あらゆるプロダクト・デザインが含まれているのはスゴイなあ。公園、テレビ番組なんていう空間デザイン、コンテンツ・デザインもある。
こんな雑多な中からなにを基準に「大賞」を選んでいるのかが疑問だった。
そもそも、デザインジャンルですら数多いというのにそれを使うTPOなんて同じであるわけない。
と、思ってwebサイトを覗いていたら面白い記事が載っていた。
2003年度グッドデザイン賞審査委員長・川崎和男と審査副委員長・森山明子の対談。
森山:その人がそのものと1対1で対峙した時に、自分の世界観に照らし合わせて感動できるかどうかが、グランプリ受賞唯一の条件なのではないか。
川崎:全く同感で、基本的にグッドデザイン賞のグランプリというのは未来を見せ、その時代に生きているという共時意識が感動や感激に結びつかないと納得がつかない。
なるほどねえ。
未来を感じさせてくれるデザイン。
感動できるデザイン。
しっかし、グッドデザイン賞審査委員というのは大変だ。ひとりひとりが雑多なデザイン群を観て、適切な判断ができる必要がある。「自分の属する分野しかわかりません」なんてつまんないこと言ってられないわけだ。
デザインを根本から掴んでいることが求められるんだから「グッドデザイン賞審査委員」に選ばれる人はそれだけでスゴイんだなあ。
ところで、グッドデザイン大賞はまだ決まっていない。10月25日に実施される受賞者および審査委員などによる投票によって決まる。
「ベスト15」の中から1点、他の14点は、金賞となるシステム。
なかでも、「iPod shuffle」は人気らしい。やっぱり。
個人的にはコクヨの「キャンパスノート〈パラクルノ〉」に感動した。
これはノートを再デザインしたもの。
ノートなんてデザインしたところでグラフィックの部分しかやりようないだろ。と思うんだけど、
形をデザインしちゃったんだから。
「ノートの右端の裁断面を斜めにカットしており、しかも、上半分と下半分のカットが逆方向になったリバーシブル形状で、表裏どちら側からもページを開くのに便利」
おおお!
スッゲー、これ。
見た目、カタチから入ったのではなく「どうしたらユーザーが使いやすいか」という部分で徹底的に考えたんだろうな。
その上でこのカタチにいきついた、と。見た目から入ったんじゃこのカタチでてこないだろう。その苦労というか、試行錯誤が伝わってくるようだ。
本のツメが立体化したようなものか!?
なにが大賞になるか楽しみだ。
GOOD DESIGN AWARD
キャンパスノート〈パラクルノ〉