日常

Grid World

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グリッドについてデザインの面からだけではなくて言語や思想の面からも歩み寄った特集の『d/SIGN 2号』を読み終わった。 メモを残しておこうっと。以下。 建築では、基本的にグリッドが意識されるという。特に大きな建築をつくる場合には、一つルールを決めて、さらに架構方法とモデュールという現実化の手順を決めれば、オートマティックに動いていく。空間を区切る拘束力はかなりのもので、だからこそ出来上がった建築はフィールドとして利用者に使う自由を開放しているようだ。利用者が参加できるフィールドをつくりだす非常に有効な方法。 グリッドは世界を仕切る窓でもあった。 画家が遠近法を得るための訓練として格子状の窓と同じ格子が描かれた紙を対応させる方法をとっていたことは有名だし、現在の地図はグリッドで区切られている。 GPSからみれば人間は碁盤目の上に生きている。 グリッドが世界を認識する手がかりとして使われていることが改めて分る。 ヂューラーが追求した人体比例の可能性もグリッドを手がかりにしているようだ。 モンドリアンのコンポジション作品は有名。 パウル・クレーは規則的に歪んだ世界、自分の世界モデルを得るためにグリッドという方法を使ったのかもしれない。このことは、クレーの絵は多くが「断ち落とし」になっていないことからも容易に想像がつくことなんだろう。 数学でのグリッドの考え方はこれまでと違って「極めて動的なものだ」という面白い考え方。それは、グリッドで捉えられた平面は静止しているのではなく、変化し動く過程の一断面にしか過ぎない、というもの。 複雑な数式で表された図形が、格子の方向をかえることで簡単な数式になり、問題の解決につながる。図形をドットのランダムな集まりとしてではなく、関係を持った一つの構造として捉えている。図形は変形してもその関係は保存されているというわけだ。おもしろい。 グリッドは便利なものだ。 エレメントを客観視することができるし、ルールを生み出す手がかりでもあり、レイアウトされたデザインをグリッドごとぐるっと回転させてやれば、違ったデザインがたちどころに現れる。 ただ、こればかりに頼るわけにもいかないと思う。こういう基本的なものがあってこそ「型」破りなものもできるってもんだし。 季刊d/SIGN―事態とメディア、生命の現在を透析するグラフィックデザイン批評誌 (No.2)

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