展覧会

ウィリアム・クライン『PARIS+KLEIN』写真展

Paris klein 1

展示方法が変っていた。
薄暗い会場には、大きく伸ばされた写真がスポットライトに照らし出されて輝いていた。
しかも、一抱えほどもあるプリントはびっしりと隙間なく並んでいる。

Paris klein 2

一枚の写真を観ると同時に両脇の写真もちらりと眼に飛び込んでくる。そのコラボレーションが心地よかった。
もうひとつ、特徴的なのは画題がまったくついていないことだ。入場時にもらう資料と展示作品の右下に付いている番号を照らし合わせて、その画題を割り出すという趣向だった。画題から浮ぶイメージを締め出し、写真そのものを見せたいということなのだろう。画題があると、無意識にもこちらが畏まってしまうものだ。

Paris klein 4

展示されてある写真は、ほとんどが目線から捕らえられている。しかも対象とまっすぐに向き合ったものが多い。パリの雰囲気が伝わってくるのがハッキリと、わかる。ブレた写真もその色彩も加わり、パリを訴えてくる。
欲をいうならば、視点を変えたものをもっと観たかった。

Paris klein 5

特に気になったのは、コンタクトプリントにペインティングしたものだ。
赤、青と原色のペイントがコンタクトと絡み合っていた、こういう方法もあったのかと衝撃的でさえあった。しかも、映像作品として「Contacts」というコンタクトプリントを映像化したものまである!作家に自分のコンタクトプリントの解説をしてもらうという内容らしいが、当日はやっていなかった。DVDとして売っていたのでそのうち手にいれてやろうと思っている。
この「Contacts」、内容は違ってもコンタクトプリントを映像化するという試みを近いうちにやってみたい。

Paris klein 6

クラインは、森山大道もお手本にしたという。駆け出しの森山は写真集『ニューヨーク』のかっこよさに憧れ、クライン流を目指したのだとか。なるほど、森山の『新宿』とクラインの『ニューヨーク』はテイストがそっくりだ。
森山大道風の作品が流行っている中、やるならばクラインまで遡るべきだろう。

Paris klein 3

気になるのは、
これだけの写真家が産みだした「映像」とはいったいどういうものなのだろうか、
ということだ。

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