日常

『色彩デザイン』

カラー

これも常用デザインシリーズ。
デザインの要素として、色の与える影響は強い。「強調・差別化」を考えてみても、形やレイアウトで強調するよりも、色で強調するほうが強く相手に伝わる。
ということで、「色」を再度学びたかった。
常用デザインシリーズということもあって、色に対しての実用的な考え方を学ぶような構成。「メッセージをコミュニケーションするための色彩学」を学ぶ。
「見る人に確実な心理効果をもたらす配色が必要なのであって、デザイナーの好みに左右されるものではない」という立場で書かれている。
気になったところをダイジェストで。
人にとっては色材がなんであるかより、まず発色している色の意味を読みとろうとする。そして、色がピュアカラーならば強い印象を見る人に与える。
色を使う場合は、漠然と色を使うことは、ほとんどない。「何のために」「何を描くか」は最初にきめておく。色に対してどのような効果を期待するかということを、最初から設定する。伝えたい内容があり、それを的確に表現するために色が使われる。
個性を表現する色は、奇抜性ではなく、認識を深める色だ。
色によるメッセージは、色味の幅を持たせた方がより表現しやすくなる。
色には心理的に作用する力がある。心理効果が生まれる要因としては、「体験的記憶」「文化的風土環境」「生理的なもの」があげられるという。生理工学の発達で感覚的な色彩から、科学的な色彩の時代になったようだ。
色彩と生理や心理との関係は、そのまま色の効果に結びつく。
個々の色は、周波数が異なる電磁波を出している。この周波数の違いは、色の性質も作っている。色は光であり、光は電磁波であり、電磁波は素粒子(光子)からできている。というように、期待する効果をだすために、科学的なアプローチをしているのが、この本の特徴、これは確かに今まで聞いたことがなかった。
この光子には3つの力がある。「エネルギー」「時間」「周波数」。それぞれが、
   時間=明度
エネルギー=彩度
  周波数=色相
と考えられ、これに見え方の強さ「ボリューム」が加わる。
色が持つ時間は、明度を表し、白は未来とか若さ、黒は過去とか古さをイメージさせる。
エネルギーを表す彩度は、エネルギーがフルの状態で純色となり強烈な印象を与え、エネルギーの減少とともにグレイに近づく。ただし、すこしでも色味が残っていれば、その色の性質はきちんと維持されるという。
周波数は、色そのもので、周波数の違いが色味をつくる。
色の性質を知っておくことは、どんな表現を行うときにも役に立つ。
性質は相対することでより鮮明となり、高い効果をあげることができる。この項はなかなか読み応えがあって「進出と後退」「膨張と収縮」「遠近」「軽重」「寒暖」「興奮と沈静」「硬軟」「鋭さと丸み」「喜びと悲しみ」「未来と過去」「安定と不安定」「甘いと辛い」「さっぱりと渋さ」と、つめこんである。
心理的な効果を狙って戦略を立てるとき、生理的な項目をチェックすることによって、的確なプランがたてられる。項目は「誘引性・誘目性」「視認性」「識別性」「補色」「錯視」。
心理的な研究の最も重要なテーマは、色による感情の変化。その色彩感情には3つのスタイルがあるという。個人の体験が基になっている「出来事的色彩感情」。文化・伝統からくる「文化風土的色彩感情」。本能的生理からくる「生理的色彩感情」。
そのうえで「連想」「嗜好色」「流行色」があるという。
色彩をデザインとして学ぶときに必要なのは、目的とその効果が分かるような、配色技法を学ぶこと。
「カラーバランス」は、明度を基準に目分量で計る必要がある。全体を見ながら部分の色の分量を決める。バランスがとれていれば緊張感があり、緊張感のある画面はインパクトがある。
その他にも「コントラストとセパレート」「ムーブメントとリズム」「ポイントカラーとアクセント」「ドミナントと同系色統一」「対比効果と面積効果」「グラデーションと透明表現」「縁辺対比と同化」「インパクトの作り方」「ヒーリング効果」「秩序の美的効果」と、これもボリュームあり。
科学的な根拠に基づいてまとめられているところが、良いと思う。
色彩デザイン―配色技術専門マニュアル

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